田辺寄席では、参加者に「田辺寄席ニュース『寄合酒』ー当日版」 をお配りしています。
  06年4月までは、桂文太師匠が出題する「寄合酒クイズ」と中川 桂氏(芸能史研究者・大阪大学非常勤講師)の演題の紹介が掲載されて いました。06年5月からは月3回公演に伴い紙面も変更され、三公演 の演題紹介と「楽語写」が掲載されています。このページには演題紹介を収録しました。
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第393回文月席田辺寄席
06年7月15日(土)午後1時10分開演
(いちもん会)


一、太田道灌  桂 阿か枝(五代目文枝門下)
 太田道灌は室町時代の武将。江戸城を築いたのは一四五七年で、そのため関東人のイメージがあるが、太田氏は丹波国の名家である。

二、カルシウム不足夫婦 桂 三若(三枝門下)
 カルシウムは、辞典によると「心筋の収縮作用、筋肉の興奮の抑制、神経の興奮に対して鎮静的に働き…疾病に対する抵抗力を増加する」。つまり、不足すると精神的・肉体的に不安定になり、病気にかかりやすいということですな。

三、手水廻し      桂 楽珍(文珍門下)
 「いちびり」という語には大阪独特のニュアンスがあり、他地域ではほかの言葉に置き換えにくい、と聞いたことがある。言葉の違い以上に、文化の違いを埋めるのは大変かも。

中入り

四、ズバリ当てま賞〜「す」の四十七番
         桂 文太(五代目文枝門下)
A、『崇徳院』教養高い大家の若旦那とお嬢さんの、品のいい恋愛。/B、『すっぽん三次』店の手代に一目惚れした娘さん。そこへ悪いやつが…。/C、『鈴振り』東京種の艶笑噺。若い僧侶は煩悩を振り払えるか。/D、その他

五、タヌキハブラシ   桂 文福(文福一門)
 故・桂音也氏原作の、CMソングを題材にした一席。懐かしいCMソングも出てくるはずだが、最近のCMはインパクトの強い映像や、有名曲でひきつけるものが多い。昔とは違い、オリジナルのCMソングは少ないようだ。


第394回文月席田辺寄席
06年7月15日(土)午後5時40分開演〈新・じっくりたっぷりの会―桂雀々の段〉


一、またも華々しき華燭の典       桂 三弥(三枝門下)
 一九六〇年代半ばからずっと増加してきた日本の離婚件数が、三年前から減ってきた。結婚自体の減少と、熟年世代が来年からの年金分割まで離婚を待っているのが原因という。

二、代書     桂 雀々(二代目枝雀門下)
 文字を書けない人がかなり減っていた時代でも、成り立っていた代書屋さん。現代と同様、読み書きはできても正式な書類となると、確かなところへ頼みたくなる人が多かったのでは。

三、東玉と伯圓 旭堂 南北(三代目南陵門下)
 ともに幕末に活躍、名人と称された江戸の講釈師ふたり…桃林亭東玉と松林亭伯圓。東玉のほうが先輩で、若い伯圓に目をかけ、伯圓も東玉を目標にしたそうだ。

中入り

四、ズバリ当てま賞〜「ん」の四十八番
         桂 文太(五代目文枝門下)
A、『ん』五十音図を駆使しての言葉遊びから生まれた一席。/B、『ん廻し』おなじみ、田楽喰いの後半部。これも言葉遊び。/C、『ん根問』色事根問、商売根問などと同様に二人の対話で進む。やっぱり言葉遊び。/D、その他

五、船弁慶    桂 雀々(二代目枝雀門下)
 大阪の夏の風物詩、天神祭も来週に近づいてきた。今年は「天満天神繁昌亭」開席を控え、落語船も例年以上に注目されるはず。船に乗っての贅沢な川遊びは格別です。


第395回文月席田辺寄席
06年7月16日(日)午後1時10分開演〈新・じっくりたっぷりの会―桂文太の段〉


一、みかん屋    桂 ひろば(ざこば門下)
 実がおいしくてビタミン豊富なのはよく知られているが、ミカンの皮も漢方では、熟した皮から古いものまで活用される。

二、厩火事    桂 文太(五代目文枝門下)
 古い絵巻物を見ると、馬小屋のそばにはよく猿が描かれている。猿は厩の守り神として信仰され、馬の病気や災難を避けるまじないともされていたためらしい。実際のところ、猿は馬とウマがあったのだろうか。

三、木村重成(難波戦記より)
        旭堂 南海(三代目南陵門下)
 今月、難波戦記の一ヵ月続き読みに挑戦中の南海さん、本日はその抜き読み。木村重成は幼少から秀頼に仕え、大坂冬の陣では奮戦したが、夏の陣で最期を迎えている…史実では。

中入り

四、カラクゴボックス  桂 文鹿(文福門下)
カラオケが流行り始めた頃、カラオケを置きはじめたクラブの進行や、カラオケ大会の司会で落語家さんはけっこう仕事になったらしい。最近はボックスで個々人が歌う機会が増え、そんな仕事は減り気味とか。落語カラオケとは。

五、居残り佐平次 桂 文太(五代目文枝門下)
 夏休みやお盆休みも目の前に。普段忙しくしている人ほど、都会を離れてのんびりしたい気持ちだろう。健康に不安を抱える人ならなおのこと。大阪から神戸へ行くだけでも、とくにひと昔前ならリフレッシュになったはず。


紹介文執筆…中川 桂



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