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神無月席田辺寄席
第474回
10月18日(土)昼席 午後1時40分開演
《いちもん会》

一、犬の目     笑福亭 生寿(生喬門下)
 犬の目は構造上、色に対する反応が非常に鈍く、灰色や緑色が認識できるほどでほとんど色盲と言われている。桿状体という明暗などの光を多く感知する細胞が多くある一方で、錐状体と呼ばれる色を感知する細胞が少ない。

二、看板の一    笑福亭 扇平(仁扇門下)
 この噺で行なわれた「ちょぼいち」という博打は、樗蒲(ちょぼ)打ちが語源とされている。江戸時代中期、寛政の頃は博打を生業とする者を多く輩出し、世間も博打をしない者を野暮と馬鹿にしたらしい。

三、喧嘩長屋   桂 文太(五代目文枝門下)
 長屋モノの代表作といっていい、痛快な滑稽噺。亡き桂文枝師匠が長屋の住人をイキイキと演じていたことが今も人々の記憶に残り続けている、十八番とも言われた一作である。

中入り

四、有馬小便  笑福亭 伯鶴(六代目松鶴門下)
 原話は米沢彦八の「軽口御前男」に収録されている「有馬の身すぎ」。江戸時代は「有馬千軒」と呼ばれるほど、有馬温泉が最も栄えた時代だったと言われている。

五、高津の富    笑福亭 鶴志(六代目松鶴門下)
 舞台となっている高津神社は「高津の富」のみならず、「崇徳院」や「高倉狐」など上方落語には欠かせない名所である。



-神無月席田辺寄席
第475回
10月18日(土)夜席 午後6時10分開演
《いちもん会》

一、寿限無     桂 ぽんぽ娘(文福門下)
 テレビでもよく取り上げられ、大人から子供まで親しまれているこの噺。「寿限無」を題材にした新作も存在し、桂福團治師匠作の「大人になった寿限無」や東京の三遊亭円丈師匠作の「新寿限無」などもある。

二、奥野君の結婚式   桂 三金(三枝門下)
 古典のみならず、「できちゃったらくご」メンバーとして多くの新作を生み出してきた三金さん。自身を主役にした奥野君シリーズが再びこの田辺寄席でお目見えである。

三、米揚げ笊   桂 文太(五代目文枝門下)
 笊(いかき)の語源は「湯注け」「湯被け」「湯掻き」「湯楷」「飯籠」などの多くの説が存在するが、大阪ことば事典では「飯掻き」を有力視している。

中入り

四、火焔太鼓   桂 坊枝(五代目文枝門下)
 本来火焔太鼓とは、雅楽に用いる大太鼓の異称である。左右一対で用いて、高さは三メートルを超えるといわれており、鼓面は馬革張りとされている。

五、さよなら動物園     桂 三歩(三枝門下)
 「動物園」という代表的な噺がある一方で、この「動物園」は桂三枝師匠の代表作。前者よりストーリー要素がたっぷり盛り込まれた噺。



神無月席田辺寄席
第476回
10月19日(日)昼席 午後1時10分開演
《いちもん会》


一、手水廻し    桂 そうば(ざこば門下)
 手水(ちょうず)とは、手水(てみず)という言葉が変化したものであり、「手水を遣う」とは手を清めるという意味。朝起きて顔を洗ったり、小便や用便の際に後で手水を遣うことから
オチョウズとも言われている。

二、寄合酒      桂 まん我(文我門下)
 江戸落語の「寄合酒」にはこんな一説がある。
上方落語では持ち込みに豆腐が出てこないが、与太郎が持ってきた豆腐を釜に入れたことをすっかり忘れて、蓋を開けた時にはすでにすっぱり臭いが…ここから「酢豆腐」が始まる。

三、孝行糖    桂 文太(五代目文枝門下)
 役者・嵐璃寛と中村芝翫の顔合わせで評判を呼び、璃寛糖と芝翫糖を売り出した。そのアレンジが孝行糖。口上も璃寛糖と芝翫糖の調子を借りて飴の成分を述べている。

中入り

四、蔵丁稚       桂 宗助(米朝門下)
 「蔵丁稚」は仮名手本忠臣蔵の四段目、判官切腹「扇ヶ谷塩治館の場」が元となっており、大星由良助と切腹寸前の塩治判官の対峙が見所。判官とは自腹を切る者のことを表している。

五、夢八     桂 雀々(二代目枝雀門下)
 伊勢音頭が出てくるのは「夢八」の他に「七度狐」など。遊郭の古市や川崎の遊女が客寄せに唄い踊ったことから、正調伊勢音頭と伊勢道中唄の二大系統からなる伊勢音頭は、道者によって全国に持ち帰られ派生させたとされる。


 紹介文執筆…吉田 達




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