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・第516回 田辺寄席 12月19日(土)昼席午後1時40分開演
  《新じっくりたっぷりの会―笑福亭仁勇の段》


一、 米揚げ笊      笑福亭 生寿(生喬門下)
 別名を「ざるや」「いかき屋」。初代桂文団治の作品であり、東京では八代目・桂文治が演じたとされている。初代文団治は「三枚起請」などの艶噺を得意とした。

二、猫の皿   笑福亭 仁勇(仁鶴門下)
 別名「猫の茶碗」。江戸後期の戯作者・滝亭鯉丈の「大山道中膝栗毛」に原話が掲載されている。鯉丈は江戸末期の滑稽本作者の代表的存在であった。

三、源太と兄貴〜純情編    笑福亭 仁智(仁智一門)
 これまで五十作以上もの新作を生み出してきている新作の雄・仁智師匠。中でも代表作が「源太と兄貴」。トホホなヤクザの二人組が織りなす喜劇には抱腹絶倒である。

中入り

四、軽業講釈     桂 文太(五代目文枝門下)
 「軽業講釈」という題名だけって、ある二つの上方噺のエッセンスをたっぷり含ませている。五代目桂文枝が復活させたとされる。

五、死神    笑福亭 仁勇(仁鶴門下)
 「死神」をモチーフにした新作落語も数多く出る中で、最近は漫画で映画化もされた「イキガミ」という“生きた死神”も登場している。


・第517回 田辺寄席 12月19日(土)夜席午後6時10分開演
  《新じっくりたっぷりの会―桂あやめの段》


一、 平林      桂 さろめ(あやめ門下)
 先代の桂枝太郎師匠は、字が違ったわけではないのに「字ちがい」はおかしいということで、「名ちがい」で演じていた。

二、 落語男     桂 あやめ(あやめ一門)
 昔、「電車男」という小説が大ヒットし、映画&ドラマも高視聴率を記録した。「落語男」もまた、そんなブームを再び蘇らせるようなインパクトある新作である。

三、お忘れ物承り所  桂 春駒(春團治門下)
 あやめさんが新作を二席披露し、中トリでは春駒師匠が三枝師匠の新作を。「お忘れ物承り所」も上方の中では演じ手が増え、ポピュラーな噺になってきたようだ。

中入り

四、寄合酒       桂 文太(五代目文枝門下)
 「ん廻し」「田楽喰い」を加えたサゲまで演じられることが少なくなった「寄合酒」。「ん廻し」は「鼻利き長兵衛」でも使われている。

五、桜姫花菖蒲文章     桂 あやめ(あやめ一門)
 歌舞伎「桜姫東文章」を落語化した作品。四代目鶴屋南北の作品で、心中を経て出会った男女の数奇な運命の物語。そんな歌舞伎のラブストーリーを、あやめさんの新作に。


・第518回 田辺寄席 12月20日(日)昼席午後1時10分開演
  《新じっくりたっぷりの会―露の団六の段》


一、 いらち俥      露の 眞(都門下)
 東京ではご存じ「反対俥」。大阪では梅田のはずが箕面や天橋立に連れて行かれるパターン。東京では上野へ向かうはずが、あっという間に通り過ぎて大森へ。品川どころか川崎の手前。

二、一眼国      露の 団六(二代目五郎兵衛門下)
 江戸時代の見世物小屋で、「因果物」に入るのは落語でもおなじみのろくろ首やふたなり、他にも鬼娘、熊娘、目玉坊主など。

三、けんげしゃ茶屋   桂 雀三郎(雀三郎一門)
 昭和二十八年、橘ノ円都が演じた際に題名「けんげしゃ」が誤植で「けんげしや」ではないかと問題となったことがある。「けんげしゃ」の“ケン(ゲン)”はゲンが悪いという意味で、“ゲシ“とは消しのこと。

中入り

四、 代脈       桂 文太(五代目文枝門下)
 漢方医学は視診、聞診、問診、触診の四診という診察方法があった。中でも触診が重要で、腹部などを触診し、内臓の病気を発見した。

五、夢八       露の 団六(二代目五郎兵衛門下)
 かつて、五代目笑福亭松鶴などが得意とした噺であり、東京では三遊亭百生が演じていたと伝えられている。


 紹介文執筆…吉田 達




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