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田辺寄席、演題「怪説」
       演芸ライター 上田文世

第531回 田辺寄席 10年 5月15日(土) 昼席 午後1時40分開演 
  《新・じっくりたっぷりの会−桂米左の段》


一.時うどん 桂雀太(雀三郎門下)

 日本橋七つ立ちの行列は、高輪で明け六つを迎え提灯を消す。それから2時間単位で時間は進み、五つ、四つ、九つ(真昼)に。暮れ六つからも同じだから、夜の「五つ」は今の何時?

二.千早ふる 桂米左(米朝門下)

 志ん生さんは、ちはや太夫の美しさを「まるで夜中の空襲警報」と表現していた。「目が覚めるような女」っていうことだ。このギャグが分かるのは6、70代以上ですかね。

三.野ざらし 桂文太(五代目文枝門下)

 噺の原典は中国の笑話集『笑府』。最後に出てくる人物は『三国志』の豪傑・張飛で、曰く「粗臀をもって奉献せんとす」。「粗末なお尻ではありますが、どうぞ」と言うてます。

  〈仲入り〉

四.秘伝書 桂団朝(米朝門下)

 何々…、365日ねて暮らす方法か。それは「落語家になれ。落語家は毎日が稽古、稽古。ネタを365日、練って暮らす」。何じゃこりゃぁー。バシャッ(本を投げ捨てる音)。

五.景清 桂米左(米朝門下)

 悪七兵衛景清は平家の豪傑。屋島の合戦では逃げる敵の兜の錣(しころ=兜の後方に垂らした防具)を引きちぎったという大力。これが暴れたんだから誰もかないませんよね。


第532回 田辺寄席 10年 5月15日(土)夜席 午後6時10分開演 
  《新・じっくりたっぷりの会−笑福亭伯枝の段》


一.手水廻し  笑福亭松五(松枝門下)

 「イヌノフグリ(犬の陰嚢の意)」は、イギリスでは「青い真珠」と呼ぶそうだ。朝日歌壇掲載の短歌で知った。所変われば呼び名も変わる。さて「手水」の場合は?

二.長短  笑福亭伯枝(六代目松鶴門下)

 「短期」の反対は「長期」だが、「短気」の反対は「長気」とは言わない。「気短」なら反対は「気長」だ。なんでやろう。えーい、もうどうでもいいや。そんな私は短気か。

三.大江山酒呑童子−大蛇太夫から 桂文太(五代目文枝門下)

 伝説によると、酒呑童子は源頼光や、彼の部下の四天王に毒酒を飲まされて殺された。だまし討ちに遭ったのである。夜の街で「おにぃさーん」と誘われたら気をつけよう。

〈仲入り〉

四.一文笛    笑福亭銀瓶(鶴瓶門下)

 「一文奴」はつまらない男。二束三文、三文判、三文文士などと、少し増えてもつまらなさは同じだ。となると「早起きは三文の徳」も、それほどの値打ちがないのかも。

五.鴻池の犬    笑福亭伯枝(六代目松鶴門下)

 新聞によると、カナダの79歳男性に飼われていた猫が、主人の死去で1億3000万円の遺産を相続したそうだ。もしそんなことがあったら、鴻池のクロだとなんぼやろ。


第533回 田辺寄席 10年 5月16日(日) 昼席 午後1時10分開演 
  《新・じっくりたっぷりの会−桂春雨の段》


一.兵庫船    露の紫(都門下)

 兵庫の浜から大坂へと向かう船中。乗り合わせた乗客には、なぞかけの熟練者がいっぱいいて、ワーワーの大賑わい。「田辺寄席とかけて何ととく?」「????」

二.にゅう  桂春雨(春團治門下)

 テレビの「開運なんでも鑑定団」は人気番組。鑑定家の鍛えた眼が真贋(しんがん)を見極める。熟練のその技は、一夜漬けで学んだだけの男に、果たして伝えられるか。

三.口入屋   桂文太(五代目文枝門下)

 武芸十八般とは何ぞや。弓・馬・槍・剣・水泳・抜刀・短刀・十手・手裏剣・含針・薙刀・砲・捕手・柔・棒・鎖鎌・錐・隠(しのび)の技。その熟練女性が口入屋にいた!

〈仲入り〉

四.大阪城の残念石  桂春蝶(春團治門下)

 お城の石垣見学ツアーが人気。そこではこんな質疑が?!。大坂城は誰が建てた?(答え)大工さん。持ち主は?(答え)上沼恵美子さん。石垣は誰がどうして運んだ?

五.胴乱の幸助     桂春雨(春團治門下)

 京阪間の昔の交通手段は?(答え)歩くか淀川の船の旅。鉄道開通はいつ?(答え)1877(明治10年)2月。さて、幸助さんはどうやって京都へ行きましたか?




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