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田辺寄席、演題「怪説」2010年7月

       演芸ライター 上田文世

第537回 田辺寄席 10年7月17日(土) 夜席 午後1時40分開演 
  《新・じっくりたっぷりの会−桂三象の段》


一.つる 桂さろめ(あやめ門下)
 語源の辞典によると、熱いものに触れた時に発する「アツー」は、アアッと驚いて手をツツーと引いたことから出来たそうだ。となると、鶴の語源も落語の言う通りかな。
二.代参(桂三枝作) 桂三象(三枝門下)

 三枝さんの本によると、父親の墓が岐阜県下にあり、ある時、代参でお参りをしたお弟子さんは、墓にビールかけ、缶ビールを供えてくれた。しかし、お父さんは下戸だった。

三.まんじゅう怖い 桂文太(五代目文枝門下)
 昔会ったまんじゅう屋さんによると、仕事柄、甘い物を食べるから歯が悪くなるとこぼしていた。痛い治療を受けないといけないので、歯医者さんがホンマに怖かったそうだ。

  〈仲入り〉

四.丑三つタクシー 桂かい枝(五代目文枝門下)
 辞書によると「丑」は午前2時前後の約2時間のこと。丑の刻をさらに4つに分けた第3にあたる頃が「丑三つ」だ。いずれにせよ、真夜中のこと。草木も眠るはずです。

五.鯛(桂三枝作) 桂三象(三枝門下)
 三枝さんの本によると、いけすの鯛の悲しい運命を描いたこの噺。その中で、どんな窮地に陥っても希望は忘れるな、プライドと努力の大切さを訴えたかったそうです。

第538回 田辺寄席 10年7月17日(土) 夜席 午後6時10分開演 
  《新・じっくりたっぷりの会−月亭遊方の段》


一.十徳   桂そうば(ざこば門下)
 モノの本によると、両袖がある上着と、下半身につける衣服を直接綴り合わせた法衣のことを「直綴(じきとつ)」と言い、「じきとつ」が「じっとく(十徳)」となったそうだ。

二.うなぎ屋  月亭遊方(八方門下)
 最近の新聞記事によると、日本でうなぎの「完全養殖」に成功したという。とはいえ、完全養殖のうなぎが店頭に並ぶまでは、うー難儀な壁がいっぱいあり、十数年は必要とか。

三.袈裟茶屋 桂 文太 (五代目文枝門下)       
 歴史書によると、武田信玄と上杉謙信、豊臣秀吉と徳川家康など、ライバルがあってこそ華々しい活躍をした。色町通いとて同じこと。対抗心が奇異な発想を産みます。

(仲入り)

四.幽霊の辻(小佐田定雄作)  月亭八光(八方門下)
 小佐田さんの本によると、落語作家として桂枝雀さんに第一作を提供したのがこの作品です。初演されたのは、今から三十三年前の、ちょうど七月のことでした。

五.隣人(ネイバーズ)     月亭遊方(八方門下)
 松尾芭蕉の俳句によると「秋深き隣は何をする人ぞ」。我が身も孤独であるが、隣家からも素性を示す生活音、においが出てこない――となると、確かに妄想しますなあ。

第539回 田辺寄席 10年7月18日(日)昼席 午後1時10分開演 
  《新・じっくりたっぷりの会−笑福亭三喬の段》


一、播州巡り       森乃石松(福郎門下)
 落語による観光ガイドです。これを聞けば播州路の名所古跡の謂われは元より御詠歌に古歌の意味など、だじゃれ付きで頭に残ります。ご当地検定があれば合格間違いなし。

二、家見舞い       笑福亭三喬(三喬一門)
 人情には篤いがお金の無い二人が苦闘します。水道が無い頃には必須の贈答品を、二人はやっと見つけますが、最後は周章狼狽。思う壺≠ニはいかなかったようです。

三、「船弁慶」 桂 文太 (五代目文枝門下)
 大川での船遊びガイドです。いかにして口うるさい嫁はんから逃れて遊びに出るか、船頭への心付けの渡し方、節度あるお酒の飲み方、そして最後は余興≠ナしめます。

(仲入り)

四、首の仕替え    笑福亭風喬(松喬門下)
 「二男(におとこ)」と言うように、イケメンであることがもてるための大きな要因。さて、最高額が出る男はいったいだれか。この頃はイクメンもいますからね。

五、三十石夢の通い路    笑福亭三喬(三喬一門)   
 淀川の船旅ガイドです。乗船名簿の書き方、船中での座席の取り方、船頭はんとの応対方法、べっぴんさんとのお付き合い方などなど。ついでに船歌も教えてくれます。





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