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田辺寄席、演題「怪説」  
   2011年2月
       演芸ライター・上田文世

第559回 田辺寄席 2月19日(土)昼席 午後1時40分開演 
  《新・じっくりたっぷりの会―笑福亭遊喬の段》


一、狸賽    笑福亭喬介(三喬門下)
 「かちかち山」で敗れた狸の子どもは親の敵のうさぎを追い詰めて捕まえ一刀両断。切られたうさぎは「う」と「さぎ」になって飛び立ちます。日本昔話の後日談。狸は恩返しも仇討ちもするのです。

二、二人癖   笑福亭遊喬(松喬門下)
 遊喬さんは六代目松鶴が好きで、笑福亭一門の落語会に通ううち、松喬師匠にひかれて入門し20年。いろんな会を開き、それが長く続くようにと精進を怠らない。「継続は力なり」と全速前進中。

三、崇徳院   桂文太(五代目文枝門下)
 「瀬をはやみ…」の作者、崇徳院さんの本名≠ヘ第75代崇徳天皇です。位を譲って上皇になり「保元の乱」を招いて敗れ、讃岐国に流されました。そこで怨念を抱いたまま崩じます。46歳でした。

   仲入り

四、千早ふる  笑福亭鶴志(六代目松鶴門下)
 「千早ふる…」の作者はイケメン貴族在原業平です。崇徳院さんより270年ほど前、第56代清和天皇の頃の人です。屏風絵を見て詠みました。物知りのおやじ同様、想像力が豊かです。

五、尻餅    笑福亭遊喬(松喬門下)
 師走の寒い夜、嫁はんのお尻をたたいて餅つきの音を出す。「こんなこと、信頼しあってるから出来るんです。夫婦の強い愛を感じます」と遊喬さん。師匠・松喬直伝のネタで全速前進。

第560回 田辺寄席 2月19日(土)夜席 午後6時10分開演 
 《新・じっくりたっぷりの会―桂こごろうの段》


一、始末の極意  桂佐ん吉(初代吉朝門下)
 国の借金は1000兆円に迫っています。「入るを図って出るを制す」の言葉がありますが、「入る」の増収策も必要でしょう。でも、「出る」の抑制策も論議を。『始末の極意』から学んでね。

二、くやみ    桂こごろう(南光門下)
 こごろうさんは、「この人の落語が一番面白い」と感じ、桂南光師匠に入門して20年。「頑張らねば…」と思いつつも「これからも楽しくやりたい」と、のんびり・マイペースを標榜しています。

三、運廻し    桂文太(五代目文枝門下)
 三味線チントン・文太出番・開口0番・悋気の提灯・火焔太鼓・酒呑童子・南瓜屋裁き・藁人形・蓮根と人参・そばのご隠居・閻魔堂綺譚・文六豆腐・天神山・運廻し…。文太快演。26本頂戴!

   仲入り    

四、神隠し    桂九雀(二代目枝雀門下)
 悪戯好きのある文士。トイレ紙に辛子をすり込み、客が使った後の反応を楽しんだとか。それにならって私も、トイレ紙を取り外してしまった。これぞ紙隠し=B本日の演目とは違うか!

五、高津の富   桂こごろう(南光門下)
 こごろうさんの好きな噺の1つです。「人間の感情がよく出ていて、おめでたい噺で、聞いて得した気分になります」が好きな理由。「うれしい気分になってもらえるよう、自分も楽しくやりたい」

第561回 田辺寄席 2月20日(日)昼席 午後1時10分開演 
 《新・じっくりたっぷりの会―林家そめすけの段》


一、看板の一    林家市楼(四代目染語楼門下)
 人間国宝の先代柳家小さんさん、名人・三遊亭円生さんも演じていたネタです。それを桂米朝さんが大阪に移して、さらに面白くしました。お陰で上方でも「看板」ネタの「一」つになりました。

二、仏師屋盗人   林家そめすけ(染丸門下)
 そめすけさんは日舞、三味線などの余芸も達者な林家染丸師匠に魅せられて入門し20年。自身もいろんな芸に取り組みましたが本格落語に回帰。いずれは『らくだ』が演じられたらと意欲満々です。

三、愛宕山     桂文太(五代目文枝門下)
 愛宕の山は天下の険、天保山もものならず、万丈の山、千仞(せんじん)の谷、前に歩めど、後方(しりえ)に下がる、弁当は首を巡り、疲労は口を閉ざす…。さて二人は山を登りきれるでしょうか。

   仲入り

四、Say you―あなたのために
           桂あやめ(あやめ一門)
 アニメのアンパンマンや忍たまになって、子どもに夢を与える声優さん。「Say you」は、発音すれば「声優」です。アルコールが入って、彼女らは本音をしゃべり始めました。さて…

五、通天閣 林家そめすけ(染丸門下)
 子どもの頃、自転車で遊び回った浪速区が舞台の人情噺、そめすけさん自身の新作です。大阪で生まれ育ったからと、これからも地元が舞台になる噺をシリーズで作っていくそうで、意欲満々です。




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