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田辺寄席、演題「怪説」  
   2011年9月
       演芸ライター・上田文世

●第580回 9月17日(土)昼席 《新・じっくりたっぷりの会―笑福亭由瓶の段》


開口〇番 「ヘ」の巻―「平行線」

一、道具屋     笑福亭飛梅(松枝門下)
 カラシニコフ銃2千ドル、防弾チョッキ100jなどと物騒な品物が、リビアの闇市場には並んでいるという。日本の道具屋さん、首の抜けるひな人形ぐらいなら大丈夫。堂々と売りましょう。

二、阿弥陀池    笑福亭由瓶(鶴瓶門下)
 由瓶さんはまもなく入門丸14年。「師匠のようにテレビに出たい」と入ったそうですが、今や、がむしゃらに落語に取り組んでいます。その熱血ぶりは、この日の高座をみれば、即お分かりのはず。

三、崇徳院   桂 文太(五代目文枝門下)
 崇徳院とは第75代の崇徳天皇のこと。1119年に生まれ、百人一首に恋の歌を残しましたが、上皇となった晩年、保元の乱に敗れ、讃岐の国に流されて46歳で配所に崩じました。

〈仲入り〉

四、袈裟御前    笑福亭松枝(松枝一門)
 崇徳天皇の二代後、後白河天皇の頃のお噺です。文覚上人は、源頼朝の挙兵を助けたそうです。来年のNHK大河ドラマは平清盛が主人公だから、文覚さんがひょっとして登場しそうですね。

五、足袋と帯    笑福亭由瓶(鶴瓶門下)
 噺家さんの必携品は足袋、帯、羽織の紐、扇子、手拭いなど。ある落語会で三味線方の手配を忘れたことがあったが、三味線上手の仲間が居合わせて事なきを得ました。さて、帯を忘れた場合は?

●第581回 9月17日(土)夜席 《新・じっくりたっぷりの会―桂 阿か枝の段》

開口0番(「ホ」の巻ー「本能寺」)


一、半分垢    桂 ぽんぽ娘(文福門下)
 開催中の大相撲。十両以上70人の平均体重は、157・1`です。最重量はグルジア出身の臥牙丸(ががまる)で199`。半分垢だとしても、平均で78`、臥牙丸は99`。やっぱり大きいです。

二、祝いのし 桂 阿か枝(五代目文枝門下)
 阿か枝さんは入門して15年。その名の通り明石市の出身です。口調が師匠そっくりの頃もありました。師匠直伝の音曲、芝居噺はもとより、じっくりたっぷり精進を重ね、芸域を広げています。

三、ぜんざい公社桂 文太(五代目文枝門下)
 日本国有鉄道・日本電信電話公社・日本専売公社と、昔はいわゆる「三公社」がありました。でも現在はすべて民間会社。とはいえ、役人が甘い汁≠吸える形は、天下りなどがあって健在です。

   〈仲入り〉

四、民謡温泉     桂 文福(文福一門)
 ある局の「24時間河内音頭」という番組に文福さんが出演。2時間ごとに10分休んで24時間を演じ切り、さらに10分のアンコールまでして終えました。そんな若き日の文福パワーは今も健在です。

五、宿屋仇  桂 阿か枝(五代目文枝門下)
 昭和19年暮れ、兵役入り目前の米朝さん。これが見納めと友達誘い、南座で歌舞伎見物。夜、宿で友達と芝居の話に盛り上がっていたら、隣室の客から「お静かに」を食らった。回顧録に出ています。
  
●第582回 9月18日(日)昼席  《新・じっくりたっぷりの会―桂 竹丸の段》

開口〇番「マ」の巻―「マジ」


一、桃太郎        露の雅(都門下)
 「日本一の桃太郎」伝説がある岡山は、桃の収穫量も日本一と思って調べてみたら、日本一の産地は実は山梨で、ついで福島、長野、和歌山となり、岡山は収穫量が山梨の7分の1で、第5位でした。

二、立候補(桂三枝作)   林家竹丸(染丸門下)
 NHK記者から財務大臣になったのは安住淳さんで、議員歴15年。NHK記者から噺家になったのが竹丸さんで、入門16年。「立候補してみたら?」「はい、笑務大臣めざして頑張ります」
三、天神の杜       露の慎悟(二代目五郎兵衛門下)
 久しぶりのご登場で、演題も誠に珍しい噺です。三遊亭円生さん作という『水神(すいじん)』を、大阪に置き換えて語ります。「カラス、カア〜で…」のカラスが出てくる人情噺。乞うご期待。
    〈仲入り〉

四、そばのご隠居桂 文太(五代目文枝門下)
 そばの立ち食い店と、うどんの立ち食い店。関東と関西ではどっちが多いでしょうか。ある調査によると、関東では7、8割がそばの店、関西では5、6割がうどんの店だそうです。

五、算段の平兵衛  林家 竹丸(染丸門下)
 900兆円の国債を抱えるニッポン。この返済と、東日本大震災からの復興費用をどう調達するかが大問題です。新内閣には、算段の腕前が問われています。今こそ出てほしい算段の宰相




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