田辺寄席では「田辺寄席ニュース『寄合酒』」にて演者・演題を知 らせています。
  06年3月までは桂文太師匠のコメント付きでしたが、06年4月 からは、それぞれの演者のその「ネタへの想い」を語ってもらっていま す。必見です!!
2007年 8月 演者・演題目録トップへ

第432回 田辺寄席8月18日(土)昼席
《いちもん会》


 一、寿限無 /桂壱之輔(春之輔門下)

 このネタは大阪では余りやっていませんが、「学校寄席」や地方ではよくやっています。ある小学校で演じた時、NHK「日本語で遊ぼ」の「寿限無」と違う、と子どもたちに指摘されました。そこで「東京の寿限無くんと大阪の寿限無くんでは少し名前が違います」と説明して納得してもらいました。
…(壱之輔・談)


二、夢八 /露の吉次(五郎兵衛門下)

 繁昌亭の昼席の出番をいただいて七日間、他の落語家さんはネタを変えはる中、私は全部「夢八」をやらせていただきました。もう一席あったので八席、「ホンマ夢八やな!」という事で。ウチの師匠の十八番のネタでもありますので、大切にやらせていただきたいネタの一つです。
…(吉次・談)


三、〈新シリーズ〉432号笑呆亭/「祝いのし」より / 桂  文太
     (五代目文枝門下)

 「祝いのし」というと春団治師匠の十八番ですが、師匠の文枝も若い時分、劇場ではこのネタをよくやっていまして、私も入門して間なしに教わり、毎日テレビでやっていた「23時ショー」の若手噺家コンクールでこのネタを演じ、最優秀新人賞をもらいました。もう36年も前の話だ…。
…(文太・談)


〈仲入り〉

四、浮世根問 /桂 一蝶(二代目春蝶門下)

 私が師匠の春蝶に入門した時、「これで覚えとけ」と渡されたのが、五代目文枝師匠(当時は小文枝師匠)の「浮世根問」の入った生テープだった。ずっと聞いていたら下げの後に、小文枝師匠の声で、「繰りながらやってます」と入っていた。結婚式の余興などで演じると喜ばれるネタです。
…(一蝶・談)


五、アーバン紙芝居  /桂小春団治(春団治門下)

 「いかけ屋」の現代版。「いかけ屋」は師匠春団治以上のものはないし、私らが演じても中々あの味を出せるものではありません。噺自体は面白いので、現代的に出来ないかと思い、昨年の独演会の為に作り、その時に演じたネタです。「いかけ屋」を知っていると、あの子がこの子だと分かり又面白いのでは…。
…(小春団治・談)


※開口0番 (文太の前ばなし)「い」の巻/石段
……………………

第433回 田辺寄席8月18日(土)夜席
《いちもん会》


一、みかん屋 /桂 さん都(都丸門下)

 師匠の都丸につけてもらったネタ。大師匠のざこば師匠も若い時、よくおやりになっていた十八番であり、私も持ちネタの中で最も好きなネタです。主人公の阿呆は、とんでもないことを言ったりしますが、何か可愛い気のある阿呆として描くように心掛けています。
…(さん都・談)


二、肝潰し /桂 吉弥(初代吉朝門下)

 師匠の吉朝もたまにやっていたネタで、私もやり始めてまだ一年足らずです。言うてしまうと、阿呆らしい、馬鹿らしい噺だが、説得力を持たせ聞かせる所が難しい。師匠のように不思議な空気感が出せればよいなと思っています。
…(吉弥・談)


三、〈新シリーズ〉433号笑呆亭「野晒し」より /桂 文太
     (五代目文枝門下)

 東京の「野晒し」を上方に移したもの。若い頃は「あこをああしょう」とか「ここをこうしょう」とか、色々考えていましたが、近頃では、聞いている人が、「あれ?もう終わったの?」と思うように、心地よいリズムで演じてゆきたい。
…(文太・談)

〈仲入り〉

四、親子酒 /桂 宗助(米朝門下)

 師匠の米朝もやりますが、九雀兄さんに教えてもらいました。「口移しで稽古しても面白くないので、変った稽古をしましょう」と言われました。お芝居のエチュードのように、設定・役柄を決め、自由にセリフのやり取りをする稽古だった。私が酔っぱらいだと、九雀兄さんがうどん屋。しばらく好きなように言い合い、又、その逆になって言い合うというものだった。何回もやって、「これで自由にやりなさい」という稽古だった。
…(宗助・談)


五、船弁慶 /桂 雀松(二代目枝雀門下)

 師匠枝雀の十八番で、師匠からお稽古をしていただきました。夏らしい季節感のある大好きなネタですが、ネタがネタだけに(夏のネタだけに節を選ぶ、長編である。ハメモノが入る事)いつでも、どこでも演じるという訳にはいきません。師匠の枝雀は演じる度に「枝雀落語」の演出をしていましたので、私は私なりに演じるつもりです。
…(雀松・談)


※開口0番 (文太の前ばなし)「の」の巻/「野晒し」
と「骨釣り」

第434回 田辺寄席8月19日(日)昼席
《いちもん会》


一、商売根問 /桂佐ん吉(初代吉朝門下)

 師匠の吉朝には、初め「東の旅・発端」を習い、この「商売根問」は五番目に習いました。雀の酔い方とか、梅の木の形とか、その辺りを細かく教えていただきました。最後の“がたろ”の所は自分で覚え師匠に聞いていただきました。
…(佐ん吉・談)


二、木村の麻風呂敷 /旭堂南青(南左衛門門下)

 数ある講釈の中で、一番好きなネタです。このネタの結末がある有名人につながっていきます。加藤清正はイメージ的には荒々しいようですが、若い時分は美男子でした。若い時分の加藤清正に気を遣って演じています。
…(南青・談)


三、〈新シリーズ〉434号笑呆亭「大江山酒呑童子〜鬼切丸由来〜」より /桂 文太
     (五代目文枝門下)

 文太の「贋作・芝居噺」の一つ。作った当初は、キッカケがややこしかったり、使う三味線が他ではめったに弾かない曲だったりと、どうもスッキリゆきません。そこで出囃子をハメモノに使うことにしました。聞いてみると、あの人の出囃子、この人の出囃子と、又違う楽しみ方が出来るかも分かりません。
…(文太・談)


〈仲入り〉

四、裸の角左衛門 /旭堂南海(三代目南陵門下)

 二代目南陵が演じたネタで、江戸の大名火消しの噺。纏(まとい)持ちに選ばれた角左衛門が手討ちになろうとするが…。二代目の先生は東京で修行されていたので江戸弁が所々に入ります。江戸の火消しの噺なので、大阪弁にリメークするのも不可能な噺。江戸弁には少し違和感がありますが、自分が恥ずかしくないように演じるあたりが難しいです。
…(南海・談)


五、河村瑞軒 /旭堂南鱗(南鱗一門)

 三代目南陵先生の十八番で、若い時分にお稽古していただいた。コツコツ金儲けしていくネタで、あんまり、力まずに人の良さを出してやっていけたらと思っています。
…(南鱗・談)


※開口0番 (文太の前ばなし)「お」の巻/お茶子さん



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