田辺寄席  
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中川 桂(芸能史研究者・大阪大学非常勤講師)による
演題紹介


第347回 2003年1月19日
《たっぷり じっくりの会》桂米平の段

一、月並丁稚/桂 ちょうば(ざこば門下)

2003年の初席は、田辺寄席初登場のちょうばさんからスタート。「月並」とは定例として毎月催されるものといった意味で、「月次」とも書く。だから、この田辺寄席も「月並」の落語会というわけだ。単に「月並会」といえば月例の連歌会を指す場合もあるのは、それだけ連歌の会が多かったのか。この噺では「月並の釜をかける」というのだから、おそらく毎月行われるお茶の会(茶の湯)なのだろう。

二、世帯念仏/桂 米平(米朝門下)

正月明けの新聞に初詣での人出が発表されていた。「新年や、と言うてお寺へ詣る人は余りいてません。たいがいお宮さんのほうへ…」というのは米朝師匠『除夜の雪』のマクラだが、たしかに関西の初詣で数の上位は伏見稲荷、住吉大社、生田神社…と完全に神社が優勢だ。昨今は若者の初詣でなどに信仰より娯楽性を感じるが、この一席も単なる習慣としての念仏を描く。

三 河童女房/桂 枝曽丸(文枝門下)

想像上の生き物ではあるのだが、河童を扱ったことわざはなかなか多い。「河童の川流れ」は得意分野で油断して失敗するたとえで「弘法も筆の誤り」など同意語も多い。「河童の屁」は取るに足りないこと。「河童の皿の水をこぼしたよう」は最近使われないが、ショックを受け体の力が急に抜けて何も出来ないような状態になることを言う。本日の一席は、古典の雰囲気も感じられる新作とのことで楽しみ。

 中入り

四、「い」の一番/桂 文太(文枝門下)

新企画スタート。演題が「い」で始まる次の落語のうち、きょう文太師匠がどれを演じるかを予想してもらう。A/伊勢参宮神の賑い B/幾代餅 C/池田の猪買い D/その他…ほかに『犬の目』『いらち俥』なども考えられる。
【リクエスト投票ではなく演目予想です。お間違いのないよう注意してください】

五、抜け雀/桂 米平(米朝門下)

小田原は東海道で上り二泊目の宿場、大久保加賀守公11万3千石の城下町。本陣4軒のほか一般客向けの旅籠が95軒あったが、現在はその面影もほとんど残っておらず、小松屋さんの流れを汲む宿屋があるや否や…。戦後復元された小田原城天守閣や資料館が観光によい。土産品には提灯や蒲鉾があるが、提灯は箱根越えの必需品、蒲鉾は同様に保存食として発達した。

2003年

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